Book cafe📗マリーゴールド

本好きな私の読書記録、時々カフェ☕

📗『最果てアーケード』 小川洋子

細かく情景が浮かぶのにミステリアスなこの場所

世界のどこかに本当に存在するような

実は自分の心の中にあるような不思議なアーケード。

目の前に小さな店々が広がって自分もそこでウインドショッピングをしている気分にもなります🙂

描写が細かくて景色がスッと頭に入ってきて、反対に音は静か。

『最果て』という言葉からか、どこか寂しさや虚しさをまとっている。

売っているものは個性的。義眼、勲章、ドアノブ‥お客様は手に入れたい何かひとつを探し求めてやってきます。

ストーリーはアーケードの大家さんの娘「私」の視点から丁寧に描かれています。「私」についても物語が進むうちに分かってきます🤱

日々、何も起こっていないようで、ある人にとっては大変な出来事が起こっている。読んでいる途中で、ドキッ、とさせられる物語でした。

 (手作りしおりと一緒に)